TOP  どたばた日記   マネー誌イチオシ   買ってはいけない   株式投資 
 

ずっこけFPのどたばた日記




AFP講座のお手伝い

 今日はFPK研修センターのAFP講座のお手伝いに出かけました。講 師はなんとFP界の大御所野田真先生です。私は何回か野田先生にお会い した事はあったのですが、講義を聴くのは始めてなので、ちょっとどんな 講義なのか興味があったのですが、想像以上の判りやすい講義でした。

 具体的にお話しされた内容は、AFP(ファイナンシャルプランナーの 普通資格)の人が、お客様のライフプランを立案するに当たっての考え方 が中心でした。特にFPが使うキャッシュフロー表というツールの作り方 の説明を詳細に講義していただきました。


 実は私も2年半ほど前にAFPの講座を受講しておりまして、本来野田 先生の講義も聞いていなくては行けなかったのですが、その日は個人的な 都合で、欠席をしてしまいました。おかげでAFPの講座で必ず作らなく てはいけない提案書を非常に苦労して作った覚えがあります。  野田先生の講義を当時きちんと聞いていれば、もっと上手に作れたのに と、今頃になって後悔してしまいました。

 提案書というのは、AFPの講座で実技試験という位置ずけになってい ます。まず課題が講座の初期の段階で提示されます。今日の講義では、そ の課題をクリアーする為の基礎をレクチャーしてくれています。この提案 書の今回の中身は、48歳の会社員と45歳の妻、高校生の長男と小学生 の長女の4人家族の家計相談です。

 相談内容は、
1.生命保険が良く判らないので見直して欲しい。
2.自宅の敷地が遊んでいるので、その有効活用も考えたい。
3.今までは仕事一筋だったので、定年後は再就職せず、妻と一緒に旅行 をしたりしてゆとりのある生活をしたい。
4.ご主人に万一の事があっても経済的には奥様に負担を掛けない様に。
5.子供の教育方針は、大学までは面倒をみる。その後の資金援助もでき るだけしたい。

といった感じでした。もちろん年収、現在の貯蓄額、所有している不動産の 価値、現在加入中の保険のデータ等は詳細に与えられています。


 この様な家計相談を受けるに当たって、ファイナンシャルプランナーが プランニングをする際に作るのが、キャッシュフロー表です。まず、お客 様の家族構成、年齢、予定している主な支出予定、等を現在から20年後 くらいまで年毎に書いていきます。

 次に収入の項目を埋めて行きます。現在(実は実績がある過去1年間、、 つまり1999年の実績)の状況はすぐに書く事が出来ます。ここでは授 業様の教材ですからすぐに数字が出てきますが、本番のお客様との相談で は、インタビューして聞き取らなくてはいけません。

 さらに今年の支出の項目を埋めて行きます。この支出の項目はお客様の人 生の目標達成する為に重要な項目から順番に書いていきます。ここで問題 になるのは、収入は比較的簡単に数字が出てくるのですが、日常の生活費 等の支出は、お客様の方でもほとんど判らない事が多い事です。

 そこで、その数字はその年に貯蓄できた金額から逆算して求める事にな ります。

一年の収入−支出=その年の剰余金=その年の貯蓄学 

という簡単な式です。

 そして最後に出てくるのが、現在の貯蓄額です。現在の貯蓄額はデータ としてすぐに出てきますよね。

 次に翌年(2000年)の推定を行います。ここには経常的な支出は主に 前年の実績に変動率(給料や物価の変動分)を掛けて推定していきます。 また子供の教育費などは、子供の年齢によってある程度の金額が見積もれ ます。それにやはり変動率を掛けて見積もって行きます。 これにより毎年の収支のシミュレーションを行う事ができます。

また次の年以降では、貯蓄額次の様に計算します。

貯蓄額=その年の貯蓄額+(前年度の貯蓄額)*(1+運用率)

 この様にして求めた収支のシミュレーションや、貯蓄額のシミュレーショ ンにより、まずお客様の家計の問題点の発見をする事が出来ます。また収 支改善の為の対策もこの現状のキャッシュフロー表を基本にして行ってい きます。


 講座の受講生にも、本当に簡単なキャッシュフロー表を講義の中で作っ てもらう時間が設けられました。その時間は、私も受講生の間をうろうろ して何か質問があれば、受けていたのですが、皆さん結構苦労している様 子でした。私も実務で何回かキャッシュフロー表を作っていますので、も う慣れてしまっていますが、経験が無い方が作るのは結構たいへんだろう なと感じました。

 最近はマネー誌でもこのキャッシュフロー表が紹介されていますが、読 者が雑誌だけを頼りに作るのは、本当に苦労すると思います。本当に理解 するには、AFP講座を受講して、資格を取る事が最も良い方法だと思い ます。

 ちなみにFPK研修センターのURLは
http://www.fpk.co.jp/
です。興味がある方は一度アクセスしてみてください。